基本にかえってみる

最近、自分の仕事の進め方がちょっとゆるくなってきてるかも、と思う。右も左もわからずに必死にやっていた時期に比べると、または、かなり困難な事例にあたってしまい寝てもさめてもその事例について考えて首までどっぷり仕事に浸かって悩みきっちゃってるときに比べると、今のようにときどき一歩引いた位置から仕事の全体像をみわたす(ように心がける)状況は望ましい。ただ、ふと「私はこんなふうに余裕をかましちゃうほどのソーシャルワーカーとしての技量はないぞ」と思う。
でも、今の職場には(ごりごりの会社人間で上の指示ばかり気にしてる所長やらヘンなプライドだけはたっぷり持ってる無能なケアマネはいるものの)きちんとしたスーパーバイザーがいない。スーパーバイザーのいない相談援助職というのは、手製の中途半端な地図しか持たずに一人っきりで森の中を進んでいくようなものだと思う。
というわけで、久しぶりにバイステックの「ケースワークの原則」をぽつりぽつりと読み返している。私たちが習った頃は古い版(統制された情緒関与、みたいな表現の方)だったけど、今手元にあるのは96年に尾崎先生が新しく訳した新訳版(援助者は自分の感情を自覚して吟味する、という訳し方)。かなり昔に書かれたものなのに、やっぱりいまだにきちんと通用する。まさに「原則」だわ。