オートドア

灼熱の土曜日でしたが、本日も出勤で訪問2件。夕方うかがったお宅は軽度の認知症の奥さんと79歳のご主人の高齢者世帯。ご主人の腰痛がひどくなりエレベーター付きの低層住宅に住みたいと、つい最近越してきたばかり。たぶん億を超えそうな豪華でゆったりしたセキュリティもばっちりのマンションでした。面談中、ご主人から自分が不在のとき来客(配食サービスや他区に住む親族)があっても奥さんがオートロック開錠操作ができないことがあり困るという話しが。自分の通院や用事で外出するときもそれが気になって早く帰ってきたりするほどで、悩みの種とのこと。開錠操作をするボタンは1つなので室内のモニター機器のそのボタンには奥様にもわかるようにシールを貼る工夫をしているそう。帰り際に機器を見ると確かにわかりやすく大きな字でシールが貼ってある。ただし「オートドア」と書いてある。リビングから玄関までの廊下でご主人に「オートドアではなく“お客さん”とか“玄関”と書いたほうがいいかもしれませんね」と伝えると「あっ、そうですね。ほんとにそうですね」とこちらが驚くほど感激される。シールを貼っているのにどうしてわからないのだろう、そこまで病状が進んでしまってるのだろうか、同様のほかのことはまだできているのに、と思っていたとのこと。介護をしていると一生懸命にならざるを得なくて、普段だったら考えられるようなことも気がつかなくなって悩んでしまうのだろうなぁ。