いろんな人がいる

要支援の女性。家族と一緒に住んでいる。たまにふらついたりはするけど、頚椎の牽引治療のため一人でバスに乗って隣の駅まで毎日出かけている。彼女は、ぼけたらどうしよう、歩けなくなって車椅子になったらどうしよう、寝たきりになったらどうしようと、毎晩毎晩考えて落ち込んでしまうという。そんなふうになるくらいなら(もしなってしまったら)死にたい、と。
介護度1の女性。アパートで一人暮らし。大腿骨骨折後杖歩行で、必要最低限の外出がやっと。高血圧で頻繁にめまいがある。この方の妹さんはペースメーカー装着かつ脳梗塞後遺症で介護度4、隣市でご家族と暮らしている。妹は大変な状態なのにがんばっているのよ、そんな妹を見てると私もいろいろ苦労があるし病気の心配もあるけど、前向きに暮らさなくちゃと思うのよ、と。
前者が悪いとか弱いとかは決して思わないし、死にたいと口に出してしまうくらい将来に対する不安は彼女なりにつらいのであろうなぁと思う。ただ、毎日をどうすごすかというのは、客観的・物理的な状況だけでなく精神的なものに影響されるものなのだなと感じた。