懐かしい感じ

あいかわらず唸るくらい忙しい中、現実逃避な感じで古いビデオをHDDに落としてからDVDに焼くという作業を続けてる。こないだの週末は、ずっと捨てるに捨てられなかった金平茂紀氏の映像。もうかれこれ10年以上前、TBSのモスクワ特派員だった彼がニュース23のコーナーとして作っていた「世紀末モスクワを行く」というシリーズが好きだった。ちょうど、エリツィン体制へのクーデター(未遂)事件があったり(ルツコイとかハズブラートフとかが登場した事件ね。黒いシャツがハズブラートフでチャールズブロンソン似がルツコイだっけ)、モスクワの最高会議ビル前で市民が銃撃されていた頃。金平氏はテレビに出てる人にしては珍しく、センチメンタルぎりぎりのナイーブな正論をきちんと言える人で、かつ、おざなりの表現でごまかしたりせずに自分の「ゆれ」をそのまま正直に出すことのできる勇気のある人だなぁと思ってた。ので、彼のモスクワリポートはせっせと録画していたのだった。その後、ニュース23のスタッフになり、モスクワ時代のことを書いた本ASIN:4480856854、もちろんそれは買ったし読んだけど、あのオウム報道の一連(中でも、報道そのものよりその後の検証番組)にうんざりしてあまりTBSにチャンネルをあわせなくなりしばらく遠ざかっていた。その後ずいぶんたってから「あなたの好きだった金平氏がPARCOでメールマガジンを出してるよ」と友人に教えられさっそく読み始める。彼がニュース23からワシントン特派員になりそのメルマガは終わってしまい(TBSのHPを経て)今は「東京万華鏡」というHPの中で「ホワイトハウスから徒歩5分」http://www.smn.co.jp/kanehira/というのを書いている。
なんでこんなに長々と書いてしまったかというと、DVD焼きをしてたせいもあるんだけど、23時代のメルマガが一冊の本の形になったものを偶然見つけて分厚いし重いしどうしようかと2秒迷って結局購入し、一気に読みきって「ああ、懐かしいなぁ」と思ったからなのでした。懐かしいのは、そこに書かれている日々のニュースやそれに伴って思い出される自分の身の回りのことと、それから、あいかわらずセンチメンタルな金平さんなのだなぁという好感。

「二十三時的」ASIN:4884180070